分割で人気化 配当+優待利回りはどれくらい?

冒頭に紹介した通り、NTTは株式を25分割しました。株価を25分の1にすると同時に、株数を25倍にする手続きです。

国内株式は原則として100株単位で売買しなければならず、分割前はおよそ44万円の資金が必要でした。分割後は1万円台で投資できることとなり、投資家の増加が期待されています。事実、株主の数は2023年3月末(91.9万人)から同年6月末(108.6万人)までに18%以上も増加しました 。

【NTTの株式分割後の株価】

   株価(終値)   最低投資額 
 2023年6月28日 4405円 44.1万円
 2023年6月29日  171.2円 1.7万円

 

株式分割に伴い、配当金も25分の1に変更されました。2024年3月期は中間配当で1株あたり2.5円、期末配当で2.5円、計5円の配当金が予想されています。株価を170円とすると配当利回りは約2.9%となる計算です。

一方、株主優待の条件は変更されませんでした。100株以上保有する株主を対象に「dポイント」を付与するもので、保有期間が2年以上3年未満に初めて達した年に1500円相当、さらに保有期間が5年以上6年未満に初めて達した年に3000円相当のポイントが与えられます。つまり、最長6年間保有すると計4500ポイントのdポイントが付与される仕組みで、以降は保有を続けても優待はありません。

【例:2023年8月に100株投資した場合の株主優待】

  保有期間  株主優待 
 (dポイント) 
 2024年3月期   0年以上~1年未満 
 2025年3月期 1年以上~2年未満
 2026年3月期   2年以上~3年未満 1500円ポイント
 2027年3月期 3年以上~4年未満
 2028年3月期 4年以上~5年未満
 2029年3月期 5年以上~6年未満 3000円ポイント

 

これらの条件が維持されるなら、NTT株式を100株保有すると6年間で3000円の配当金と4500円相当のdポイントが付与される計算です。株価を170円と仮定すれば、投資額に対する配当金および株主優待の割合は6年間で約44.1%、1年あたりで約7.4%にもなります。NTTの株主が増加したのは、分割で優待利回りが相対的に上昇したことも理由にありそうです。

もっとも、配当金と株主優待は変更される可能性があります。また株価は常に変動しており、配当金や株主優待の額以上の値下がりが起こる可能性も否定できません。投資の際はこれらのリスクに十分配慮し、慎重に判断するようおすすめします。

文/若山卓也(わかやまFPサービス)