有望スタートアップへ投資する「藤田ファンド」とは

サイバーエージェントは2019年1月、およそ4年間凍結させていた「藤田ファンド」の再開を発表し、話題を集めています。

藤田ファンドとは、子会社のサイバーエージェント・キャピタル(旧・サイバーエージェント・ベンチャーズ)を通じ、創業者の藤田氏の投資判断に基づいてスタートアップに出資する事業です。凍結前はウォンテッドリーやクラウドワークスといった有望ベンチャーへ投資していました。

しかし2014年秋、スタートアップはバブルにあると判断し、藤田ファンドは新たな投資を見合わせます。現在は再び投資を積極化させており、ワークシェア事業を手掛けるタイミーや、サロンモデルと美容室のマッチングサービスなどを展開するCoupe(クープ)、士業・管理部門に特化した転職サービスのヒュープロなど、インターネット業界を中心に相次いで資金を投じてきました。

サイバーエージェント・キャピタルはサイバーエージェントの「投資育成事業」に属しており、同事業は小規模ながら黒字が続いています。同じ業界で成功した藤田氏が選ぶ投資先だけに、今後の成長にも期待できそうです。

【投資育成事業の業績】

出所:サイバーエージェント 決算短信

文/若山卓也(わかやまFPサービス)