・株式分割の理由は「新NISA」? 信越化学工業は日本の半導体ブームに乗れるか
ドラッグストアチェーン大手「マツキヨココカラ&カンパニー」の株価が好調です。国内に3300超という業界屈指の店舗数を誇る同社は、コロナ禍で苦戦した業績の改善が進んでおり、株式は2022年から上場来高値の更新が相次ぎました。
【マツキヨココカラ&カンパニーの業績】
出所:マツキヨココカラ&カンパニー 決算短信
JPX総研は2023年7月から算出する「JPXプライム150指数」に同社の株式を採用すると発表しました。今回は国内ドラッグストア大手の一角、マツキヨココカラ&カンパニーに焦点を当ててみましょう。
都心型ドラッグストアの先駆者「マツキヨ」擁する小売りチェーン
マツキヨココカラの中核企業「マツモトキヨシ」は1932年に誕生しました。創業者の松本清(まつもと・きよし)氏が「松本薬舗」として開業し、1951年に店名を「薬局マツモトキヨシ」へと変更します。カタカタ表記としたのは、誰にでも読むことができ、また他にない店名とすることで差別化を図る狙いがありました。
マツモトキヨシが躍進するきっかけとなったのが都心型店舗の展開です。1987年に上野(上野アメ横店)、1991年に渋谷(マツモトキヨシ渋谷センター街店)を出店しました。アメリカ式のドラッグストアにならい、明るく開放的にデザインされ、品ぞろえも化粧品や雑貨など薬以外のさまざまな商品を取り扱いました。
これらの店舗は「暗く、体調が悪いときに行くところ」という従来の“薬局”のイメージを刷新し、客層が拡大し話題となります。マツモトキヨシが手掛けた都市型店舗は、今や業界のスタンダードとなりました。