必ず確認したいのは「ライセンスの有無」
とはいえ、特定商取引法違反にあたるかどうかを判別するのは、個人では非常に難しいことかもしれません。そもそも、この手の法律があることを知らない方も多いでしょう。
ただ、1つだけ、特に資産運用のためのアドバイスを受けたいという人は、その業者がちゃんとしたライセンスを取得しているかどうかを確認することをお勧めします。
今回の事件は、「FXの投資助言を受けます」という契約書にサインをさせたうえで、多額の投資助言料を徴収するものですが、投資助言を行うためには、投資助言業としてのライセンスが必要です。
このライセンスを持たずに投資助言を行うと、「無登録営業」ということで、金融商品取引法違反にもなります。
このように、「有償で投資アドバイスを行いますよ」、などと言ってきた業者に対しては、「投資助言業のライセンスはいつ登録したのですか」と確認してみれば良いのです。
もちろん、先方は適当なことを言ってごまかそうとするでしょうが、投資助言業を持っている会社は基本的に地方財務局に登録する必要があります。特に資産運用アドバイスを事業として行っている会社の大半は、関東財務局への登録が多いので、登録の有無を確認してみると良いでしょう。
ちなみに金融庁のホームページにも、無登録で金融商品取引業を行っている事業者名の一覧があるので、それも参考になります。
なかには以前、無登録だったけれども、登録して事業を営んでいる会社もあるかもしれませんが、そもそも人のお金を運用する、あるいは運用のアドバイスをする会社の場合、ライセンスを取らずにその業を営んだことが過去にあった時点で、アウトです。
「投資アドバイスをします」と言われたら、すぐにライセンスの有無を確認する。それが、この手の投資詐欺に引っ掛からないための最大のポイントです。
●金融詐欺のターゲットは高齢者から若年層にシフトしている――。 詳しくは、【若年層が標的の詐欺が増加…「将来への不安」利用した悪質すぎる手口】(本サイト記事)で解説します。