資産形成とは切っても切れない悩み

確定拠出年金や、つみたてNISAを含むNISAで資産形成を行う場合、一番悩むのは「何で運用すればいいのだろう」ということだと思います。

確定拠出年金やNISAなどの非課税口座を通じて投資できる先は、かなりたくさんあります。もちろん、運用先の選択肢は多いに越したことはありません。自由に選び、あるいは組み合わせることができるからです。

ただ、選択肢が多過ぎると逆に選べない状況に陥ってしまうケースがあります。

しかも、インターネットなどを介して流れてくるさまざまな投資の情報を見ると、「投資をする時はリスクを軽減させるために分散投資が必要」などと書かれていて、「1つでさえ選ぶのが難しいのに、複数を選んで組み合わせるなんて無理だ」と、諦めてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。

参考にできる“9つのポートフォリオ”

ゴールデンウイークに入る前にリリースされたニッセイ基礎研究所の「基礎研レポート」には、「確定拠出年金やNISAでは何に投資したら良いのか」という、運用先に悩む方たちにとって、まさに興味を惹かれるタイトルが掲げられています。

米国株式型、外国株式型、内外株式型、バランス型など、全部で9つのポートフォリオ別に、特定の運用期間中にどの程度のリターンが実現されたのかを比較しています。

ちなみに9つのポートフォリオに組み入れられている資産クラスは、以下の6資産で、それぞれの資産クラスを代表するインデックスに連動するものとしています。

●米国株式・・・・・・S&P500配当込み
●外国株式・・・・・・MSCIコクサイ配当込み
●国内株式・・・・・・TOPIX配当込み
●外国債券・・・・・・FTSE世界国債インデックス(除く日本)
●国内債券・・・・・・NOMURA-BPI総合
●短資・・・・・・・・短期債券など

そして、9つのポートフォリオのうち、米国株式型、外国株式型、国内株式型、外国債券型、国内債券型は、上記のインデックスを100%組み入れて運用することになっています。また、その他のポートフォリオでは、

●内外株式型は「国内株式50%+外国株式50%」
●バランス型(高リスク型)は「国内株式50%+外国株式25%+国内債券17%+外国債券5%+短資3%」
●バランス型(中リスク型)は「国内債券42%+国内株式33%+外国株式17%+外国債券5%+短資3%」
●バランス型(低リスク型)は「国内債券67%+国内株式17%+外国株式8%+外国債券5%+短資3%」

という組み合わせになっています。