増収増益とは?

前期とくらべて、売上が増えることを増収といい、利益が増えることを増益といいます。売上、利益がともに増えるのが「増収増益」です。売上が増えることで、利益が増えており、会社として望ましい状態です。

増収ということはお客さんの支持が増えているということであり、増益ということは株主にとってもうれしいことです。成長市場で競争力をもちながら事業展開をする会社は、増収増益を続けることがよくあります。

ニトリは、2021年2月期で34期連続の増収増益でした。34期連続は、上場企業で最長といわれています。

増収減益とは?

私たちは、給料を受け取ると、そのなかから生活費を使って、残った金額を貯金にまわします。給料が増えると、貯金にまわせる金額も増えるのが普通です。でも、給料が増えても、増えた給料以上に生活費を増やしてしまうと、貯金にまわせる金額は減ってしまいます。

会社も同じで、売上が増えても、それ以上に費用が増えてしまうと、利益が減ってしまいます。これは「増収減益」です。

社員を増やしたり、仕入れの値段があがるなど、費用が増える原因はさまざまです。増収増益だった会社も、競合が増えて値下げせざるを得なくなったりすると、増収減益になってしまうことがあります。

株主にとっては、売上より利益が大切ですから、通常は、望ましい状態ではありません。

会社は、売上を経営目標にすることもよくあります。売上を増やすことで利益も増えれば健全ですが、もし、会社の競争力が落ちているなかで、利益を軽視して無理に売上を伸ばして増収減益になったとしたら、それは本末転倒です。

ただ、将来の利益を増やすために、増収減益となることもあります。たとえば、新商品を出して広告宣伝費を使ったり、営業所を増やして人件費や家賃などの費用を増やしたりした場合です。長期的に見て利益が増えるのは望ましいことです。