金利の上昇を予想する人におすすめ

インベスコ世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型)は、利益成長率が高く配当も高い企業を「世界のベスト」と位置付け、それらに割安な水準で投資します。ただし投資対象は先進国の企業のみで、新興国には投資しません。組み入れ銘柄は、以下のようなプロセスを経て決定されます。

【運用プロセス】

           プロセス
ステップ1   企業との面談のほか、インベスコ・グループ内および外部アナリストとの情報交換などを通じ、投資アイディアを発掘
ステップ2 主に以下の観点でファンダメンタルズ分析を行う
・財務力:キャッシュフローを生み出す能力に注目
・経営力:株主に付加価値を与えうる経営方針を採用しているか評価
・ビジネス評価:業界環境や企業の競争力を評価
・バリュエーション:各種の株価指標で割安度を測定
ステップ3 ・ボトムアップ・アプローチによってポートフォリオを構築
・現在の組み入れ銘柄、新規リサーチアイディアを基に組入銘柄を決定

 

上記のような運用プロセスから、インベスコ世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型)は世界のバリュー株式(※)に投資することになります。これまではグロース株式(※)優位な局面が目立ちましたが、今後は逆転があるかもしれません。2022年から顕在化した金利上昇は、一般にバリュー株式に追い風だからです。

※バリュー株式:企業の価値と比較し株価が割安に放置された株式
※グロース株式:将来に対する期待などから、株価が割高な水準まで買われることが多い株式

資金調達コストが高まるため、基本的に金利の上昇は企業の業績を悪化させます。ただしバリュー株式は成熟企業が多く資金需要が比較的低いこと、また財務も健全なことが多いことから、金利上昇によるダメージは限定される傾向にあります。また金融株のように、バリュー株式には金利上昇で恩恵を受けられる銘柄も少なくありません。事実、インベスコ世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型)も金融株が大きな割合を占めています。

【組入上位5業種(2023年1月末時点)】
・金融:27.3%
・情報技術:17.0%
・資本財・サービス:16.0%
・一般消費財:8.0%
・生活必需品:7.2%

【組入上位10銘柄(2023年1月末時点)】

銘柄 業種  比率 
3iグループ 金融 6.6%
べラリア 素材 5.0%
友邦保険控股(AIAグループ) 金融 4.9%
マイクロソフト 情報技術 4.3%
アメリカン・タワー 不動産 4.3%
ブロードコム 情報技術 4.3%
コカ・コーラ 生活必需品 3.3%
スタンダードチャータード 金融 3.2%
ハーク・ホールディングス 資本財・サービス 3.2%
ユニバーサル・ミュージック・グループ   コミュニケーション  3.0%

 

対してグロース株式は新興企業が多く資金需要が旺盛なことから、金利上昇による業績の悪化は比較的大きくなるでしょう。これらから、一般に金利上昇時はグロース株式よりバリュー株式の方が優位とされています。

金利の上昇に備えたい人は、インベスコ世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型)の購入を検討してはいかがでしょうか。もっとも、必ずしも金利の上昇がバリュー株式の値上がりにつながるわけではないことには留意してください。

【インベスコ世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型)の概要】

銘柄 インベスコ世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型)(愛称:世界のベスト)
運用会社 インベスコ・アセット・マネジメント
ファンドのタイプ 内外株式型
設定日 1999年1月7日
信託期間 無期限
決算日 毎月23日
受渡期間 5営業日
販売手数料(最大、税込み)        3.3%
信託報酬(全体、税込み) 1.903%
信託報酬(販売会社、税込み) 500億円以下の部分:0.88%
500億円超~1000億円以下の部分:0.935%
1000億円超の部分:0.99%
信託財産留保額 0.3%
主な販売会社 三井住友銀行
SMBC日興証券
東海東京証券

 

執筆/若山卓也(わかやまFPサービス)
証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。