私たちはおおむね「非合理的」である

あなたは自分のことを「合理的なタイプ」と考えているでしょうか。それとも「非合理的なタイプ」だと考えているでしょうか。

ミニマリストというライフスタイルがありますが、ワンルームマンション、家具はほとんどなし、服は数着のローテーションのみ、スマホかタブレットがあればテレビも不要……といった究極的なシンプル生活を送っています。コストパフォーマンスの追求、合理的な生活の行き着く先、という感じです。

食事についてはおいしいとか楽しいとかは気にせず、栄養バランスと価格だけを考えている人がいます。たしかに合理的ではあります。

この二つのライフスタイルはちょっと究極的な例ですが、ほとんどの人は「それはちょっと無理……」と思うはずです。どんな人でも合理的だけでは暮らせません。

趣味や生きがいに時間とお金を使うのも、非合理的といえば非合理的ですが、人間とはそういうものです。

「推し」に課金する見返りなどなくても、私たちはアイドルを応援することがあります。マンガを読まなくても人生は成り立ちますが、気分転換にマンガアプリなどを開いて新作マンガや名作マンガを追いかけたりします。

むしろ非合理的なところに人間らしさがある、といってもいいかもしれません。

とはいえ、お金の決断ですべて非合理的、というわけにはいきません。そこはバランスをとりたいところです。

まずそんなお金のココロの問題をテーマにしてみたいと思います。

●第2回(大切なのは“メンタル改善”ではない…! お金が確実に貯まる“ある仕組み”)では、実際に4マス図を使った「お悩み」への対処法を解説します。

『お金の悩みは4マスで考える』

山崎俊輔 著
発行所 ディスカヴァー・トゥエンティワン
定価 1650円(税込み)