次の日銀総裁はどんな人?
国会で次の総裁に提示された植田氏は日本を代表する経済学者です。1951年に生まれ、東京大学卒業後はマサチューセッツ工科大学の大学院で博士号を取得しています。1998年から2005年までは日本銀行の金融政策を話し合う審議委員を務めていました。当時の日本銀行も緩和的な政策を採っており、植田氏はそのアイデアを出した1人とみられています。
【植田氏が審議委員を務めていたときの主な金融政策】
・1999年2月:ゼロ金利を導入
・2000年8月:ゼロ金利を解除
・2001年2月:ゼロ金利を再び導入
・2001年3月:量的金融緩和を導入
植田氏は2008年8月のゼロ金利解除には反対票を投じたことから、緩和的な政策は踏襲するのではないかとみられています。ただし、2001年3月の量的金融緩和の導入においては、賛成には回ったものの、その効果には懐疑的だったことが議事録から明らかになっています。このことから、総裁就任後はある程度の方針の修正はあるかもしれません。
執筆/若山卓也(わかやまFPサービス)
証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。