義妹が義母との同居を拒否、さらに預金を横領?

義母はお気に入りの義妹と暮らすものと思っていましたが、驚いたことに、義妹が同居を断ったようでした。義弟の本社復帰が決まったらしく、「あんな口うるさいお母さんと一緒に暮らせるわけないでしょう」と夫に言い放ったそうです。義母も現金なもので、義妹が同居しないと伝えるとすぐに義妹と甥への生前贈与を打ち切ったと聞きました。結果として義妹はあれほど入り浸っていた実家にほとんど寄り付かなくなり、私たち夫婦が引っ越しから半年ほどして実家を訪れると、庭も家の中も、かつての姿が想像できないほど荒れ果てていました。

当時義母は明らかに様子がおかしく言葉も曖昧だったため、病院に連れていくと認知症と診断されました。さすがにこのまま放置できないと、夫は義母を老人ホームに入居させ、私たちで少しずつ実家を片付けながら、不動産会社を通して実家の売却先を探しました。幸い、駅から徒歩圏内で土地も200坪と広かったので、建て売り住宅を扱う業者が購入してくれました。この売却資金があったから助かりましたが、義母の老人ホームは毎月40万円近い費用がかかり、義母の年金だけではとても賄えませんでした。しかも、調べてみると義母の預金口座にはほとんどお金が残っていないことが分かったのです。

夫は義母の預金通帳を見てピンと来たようでした。そして「お前、お袋の金をどうしたんだよ」と義妹を問い詰めたのです。義妹は最初シラを切っていましたが、その後、義母の認知機能が低下していたのをいいことに、自分が引き出して使っていたことを認めました。生保レディーの間では「自爆」と言うそうですが、ノルマを達成するために自分や家族の名義で保険に加入せざるを得なくなり、その保険料の支払いで首が回らなくなっていたようです。

「今は家を売った金があるからいいけれど、これがなくなったら、老人ホームの利用料はお前が払えよ」。夫の言葉に義妹は顔をしかめながらうなずいていました。