「投資のソムリエ」などバランス型ファンドの復権はあるか?

同率で2位になったのは「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」で、今や「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」に次ぐ、日本で第2位の純資産残高を誇る公募投信(ETFを除く)となった。しかも、積立での購入が多いこともあって安定的に資金流入が続いているため、いずれ日本最大のファンドになる可能性すらあるだろう。

「米国関連は弱含みが続くが、回復があると思っており、長期目線では良いと考える」(メガバンク・本部)。「相場の主流は今までも、そしてこれからも先進国、特にアメリカの株式であると考えています。仕組みも非常にシンプルでお客さまに説明しやすいファンドであり、コストも非常にリーズナブルであると考えます」(北海道・東北地方の地銀・本部)。

4位には「投資のソムリエ」「ひふみプラス」「楽天・全米株式インデックス・ファンド」が同率で並んだ。中でも注目されるのが、バランス型ファンドとして唯一ランキング入りした「投資のソムリエ」。安定的なパフォーマンスで人気を集めてきた同ファンドだが、2022年に入ってからは運用成績がやや低調でもある。しかし、「運用方針が明確で、中長期的に見れば運用成績が良い」(北陸信越地方の地銀・本部)といった声もあるように、短期のパフォーマンスだけで判断しないのは、やはり金融のプロならではの視点と言っていいだろう。

今回も上位には株式型のファンドが並んだが、「投資のソムリエ」のランキング入りは、やはりマーケットの先行きに対する懸念の表れでもあるはずだ。今後も株式型ファンドの優位が続くのか、あるいはバランス型ファンドなども徐々に存在感を増していくのか、その動向を注目していきたい。