第20回目の開催となった中国共産党大会で、習近平国家主席が中国共産党総書記として3期目入りを果たした。この知らせを受け、投資家による中国株売りが加速。中国の代表的な株価指数である「ハンセン中国企業株指数」は、2008年以来最大の下落率となる7.3%を記録している。

このような動きが起こるのは、習近平国家主席の再選出を市場がどのように受け取っているからなのだろうか。中国を取り巻く現在の状況について解説していく。

前例のない国家主席3期目に突入

中国共産党大会は、5年に1回の頻度で開催される共産党の最高決定機関という位置付けだ。重大な問題についての討論や党規約の修正など、共産党の指導体制及び国家規模での基本方針を決定するための重要な場となっている。

2022年10月、第20回目の開催を迎えた中国共産党大会にて習近平国家主席の中国共産党総書記再任が決定した。2012年から10年間総書記を務めてきたが、さらに任期が5年間延長したこととなる。

ニュースでは「習近平国家主席」「習近平総書記」などと表記されることがあり、異なる役職での呼称に疑問を感じる人もいるかもしれないが、どちらも間違いではない。

中国の政党は、実質的に共産党による一党独裁制の構図を取っている。国のトップであり最高指導者ともいわれる「国家主席」には共産党の「総書記」が就任する。そのため、同じ人物が両方の肩書きを兼ねるのだ。

さらに、近代の中国国家主席は、軍のトップである「中央軍事委員会主席」も兼任することが慣例となっている。中国の最高指導者がいかに大きな権力を握っているかがわかるだろう。

国家主席の任期は1期5年。かつての中国の憲法では権力の偏りを防ぐため、同一人物が国家主席に就任できるのは2期10年を上限としていた。しかし、習近平政権2期目の2018年、任期の規制を撤廃する憲法改正案が採択されている。そのため、共産党大会開催前から第3期習近平政権発足を予測する声は多く出されていた。