年初には「米国高配当株式」が「全米株式」を上回った
こうした利上げ局面の最中において、耐性を発揮するのが今年6月掲載の記事(米国株に熱い思いを抱く皆さんへ。次の一手として考えておくべきこと) でも少し触れた高配当株である。相対的に高い配当を支払う高配当株は、一般的に通信や公益といった成熟産業に多くみられる。成長株のように企業の急成長による大きな株価の上昇は見込みにくい半面、安定した配当を受け取れるという安心感がある。
先述した通り、S&P500指数やナスダック100指数に代表される近年人気のインデックスファンドは総じて成長株の構成比が高いため、高配当株インデックスに連動するタイプを組み合わせることで分散効果が期待できる。その一例が、「楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド」だ。
「楽天・全米株式インデックス・ファンド」の姉妹ファンドとして展開される同ファンドは、米国の高配当利回り銘柄で構成される「FTSEハイディビデンド・イールド・インデックス」をベンチマークに掲げる。構成上位銘柄には、ジョンソン・エンド・ジョンソン、エクソンモービル、P&G(プロクター・アンド・ギャンブル)など、日本人にも馴染みの深い銘柄が名を連ねる。足元2022年11月から遡ること約1年半の基準価額の推移を「楽天・全米株式」と比較すると、今年の年初に形勢が逆転していることがお分かりいただけるだろう。