根本光司さん(仮名、48歳)は茨城県内にある大手食品加工会社の工場に勤務する会社員。同い年の妻・祐美さんは、家から徒歩圏内のスーパーマーケットでパートとして働いています。2人の手取り月収は合わせて35万円ほど。自宅の住宅ローンや両親への仕送りに加え、都内の大学に通う長男への仕送りも必要になったことで家計は火の車に……。

根本さん夫妻は話し合い、祐美さんのパート時間を増やして当面の赤字を回避しようとしましたが、立ちはだかったのが「106万円の壁」。週に5時間多く働いても、手取り月収は5000円ほどしか増えないことを知り、祐美さんはすっかりやる気をなくしてしまいます。

そこで、根本さんは一念発起してお金の専門家であるファイナンシャルプランナー(FP)に相談することに。オンライン面談に臨んでみると、想像もつかないような助言が――。

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「壁」に当たらず月2万円の増収が可能

面談の時間になって画面に現れた稲垣さんは、30代半ばの柔和な好青年という印象でした。人生で初めてのファイナンシャルプランナー(FP)との面談、しかもオンラインとあって、私たち夫婦は2人ともかなり身構えてパソコンの前に座っていたように思います。そんな私たちの緊張をほぐすように稲垣さんはジョークを交えてご自身の経歴やなぜFPになったのかを紹介してくれて、おかげでその後、私たちは世間話をするような気安さで今置かれている状況と、それに対する自分たちの考えを話すことができました。

稲垣さんは、私たちが事前に送った家計簿や保険証券、住宅ローンの残高証明書などにも丁寧に目を通してくれていました。その上で、「私のお客様でも、なかなかここまで家計管理ができているご家庭は少ないですよ」と褒めてくださいました。しかし、一方でそれはプロの目から見てもわが家の家計が逼迫していて、赤字の2万円を捻出するのが難しいことを意味します。