DCと全世界株式の親和性がどうして高いのか

先ほどもお伝えしたように、DCで積立を始める人には20代の方が圧倒的に多いはずです。長い時間を味方につけて、コツコツ積立をしていくことになります。

しかし、40年という超長期で投資をする場合、将来の予測は不可能です。唯一、予想できるのは世界の経済成長は継続していくという事実だけかもしれません。つまりDCでの全世界株投資は、世界経済全体の成長をコツコツ買っていくことに他ならないのです。

特定の国やテーマに限定して投資をする方法には、必ず「旬」があります。ただしそれは、「旬」が終わったら売らないといけないということでもあるのです。

DCで運用をスタートするのは、これから社会の一線で活躍をしていく人たちです。あるいは家庭を持って子育てをしていく世代でもあり、とても忙しいのは言うまでもありません。個別銘柄や経済の分析などをしている暇も、タイミングを図って売買をする時間もないのです。大多数の人にとって、運用は人生の全てではありません。運用はあくまで人生を豊かにする手段であって、目的ではないのです。これらを理解していただくと、DC運用では全世界株に継続して投資し続けること、いわば「ほったらかし」こそが成功の近道だと分かるのではないでしょうか。

これまで2回にわたり、「王道としての全世界株投資」をテーマに執筆させていただきました。

前回は、長期運用で成功するためには2つのセオリーがあるとお伝えしました。その1つが「どんなに市場が下がっても投資をやめない」ということ。そしてもう1つが「マーケットのタイミングや過去の運用実績で判断しない」ということです。

さらに今回、最もお伝えしたかったのは、DC運用で損をしたくなければ、あえて「全世界株」に100%配分し、40年という超長期運用をすることが、結果的にリスクに対してリターンが大きくなるという点です。

これらのセオリーを一人でも多くの方に実践していただいて、日本にお金持ちが増えていくことを望んでいます。