「当たったら家族に配る」は要注意! 宝くじで税金がかかるケース

宝くじの当せん金は非課税です。仮に1億円もの高額当せんを果たしても、税金が引かれることなくそのまま受け取れます。

【当せん金付証票法13条】
当せん金付証票の当せん金品については、所得税を課さない。

引用:e-GOV法令検索 当せん金付証票法

ただし「贈与税」には注意してください。「宝くじが当たれば家族に配る」という人は多いでしょうが、受け取った人に贈与税が発生する可能性があります。

贈与税は110万円の基礎控除額が設けられています。従って、1年間に110万円までの贈与に税金はかかりません。しかし、贈与額が110万円を超える場合、以下の税率で税金が発生します。

【贈与税の速算表】

※「特例」は18歳以上の人が直系尊属から贈与を受けた場合

出所:国税庁 タックスアンサー No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)

例えば当せん金のうち1000万円を親に贈与した場合、親は231万円{(贈与1000万円-基礎控除110万円)×40%-125万円}の贈与税を納めなければいけません。当せん金を誰かに配る場合、贈与税について注意を促してあげるとよいでしょう。

執筆/若山卓也(わかやまFPサービス)

証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。