海外では英字表記が主流

米国を始め、カナダやヨーロッパの諸地域、シンガポールやタイなどの取引所では、英字のみの銘柄コードが採用されており、それらのコードは「ティッカーシンボル」という名称で知られている。

ティッカーシンボルは、基本的に銘柄の名称を短縮した英字1桁から4桁で構成される。アップル社(Apple Inc.)であれば「AAPL」、アマゾンドットコム(Amazon.com, Inc.)であれば「AMZN」といったように、ティッカーシンボルだけを見て、どの銘柄なのかが判断しやすいものが多い点が特徴だ。また、コードから企業名を連想できない日本の銘柄コードとの大きな違いといえるだろう。

システム関連銘柄の動きにも注目したい

数字だけで構成される日本のコードは、ネットで銘柄情報の閲覧や発注を行う際に、キーボードのテンキーのみで入力が可能な点はメリットに挙げられる。しかし、新方式移行後に上場する銘柄に対しては英字の入力が必要となってしまう。

新形式への移行に伴って、証券会社はこれまで数字のみの入力に対応していたシステムを、数字と英字の両方に対応可能な仕様へ変更を余儀なくされる。システムの更新は、証券会社だけでなく、証券取引所や信託銀行、運用会社など多くの企業で同様に求められることが見込まれる。

システムの更新は、システム会社にとっての大きなビジネスチャンスとなるだろう。システム関連銘柄が上昇する可能性が考えられるので、投資のチャンスとしても注目しておきたい。