基礎年金番号の登録状況を確認

10月からの注意点は、実務面にも関係します。企業型DCの事業主掛金とiDeCoの掛金は、「基礎年金番号、生年月日、性別」の3つでデータ突合をします。そのため、企業型DCとiDeCoの双方で、基礎年金番号が正確に登録されている必要があります。

企業型DCの加入者専用WEBサイトで、ご自身の登録状況を確認しましょう。WEBサイトでは、基礎年金番号を確認できるほか、10月以降はiDeCoで拠出できる金額を確認することができます。

ただし、「他制度掛金相当額」については、2024年12月以降にシステム上で反映されるため、それまでは会社からのお知らせを確認する必要があります。

その他の注意点、税の手続き

iDeCoは企業型DCのマッチング拠出と異なり、ご自身で税の手続きをしなければ、税メリットを受けることができません。会社員であれば、年末調整時に「小規模企業共済等掛金払込証明書」を提出することで対応します。

ただし、10月からiDeCoの掛金拠出をスタートすると、例年のスケジュールから考えると「小規模企業共済等掛金払込証明書」が発行されるのが12月末。多くの企業で年末調整の締め切りをした後に、証明書が届くことになります。

そのため、10月からiDeCoの掛金を拠出する場合は、ご自身で確定申告が必要になることが予測されます。

DCは制度改正が相次いで実施されます。個々人で拠出限度額が異なってきますし、年齢や考え方によって活用方法も様々です。気軽に相談できる金融機関の存在が不可欠となるでしょう。