VWやメルセデス・ベンツ、ステランティスなど欧米メーカーの電動化戦略
欧米メーカーも今後5-10年を一区切りに目標を定めている。英国のジャガー・ランドローバーはジャガーブランドを25年にEV専業に、ドイツのメルセデス・ベンツやスウェーデンのボルボは、30年までにEV専業とすると発表している。フランスのルノーも欧州でのEVを含めた電動車の30年販売目標を100%、ステランティスは30年までに欧州での新車販売の100%をEVにするとしている。一方でドイツのフォルクス・ワーゲン(VW)はVWブランドのEV販売目標を30年までにグローバルで5割、欧州で6割とし、BMWもBMWブランドの目標をグローバルで5割にとどめているが、このEV化の大きな流れの中で方針を修正する可能性は大いにあるだろう。
EU域内での厳しい規制もあり電動化を急激に進めている欧州メーカーに比べ、米国の2大メーカーが発表している計画を見る限りでは、少し後ろ倒しな印象を持つ。ゼネラル・モーターズ(GM)は35年までに新車販売のすべてをEVや燃料電池車(FCV)などゼロエミッション車にする計画を進める。そのために、まず30年までに主力の北米と中国の製造拠点の50%以上をEV生産に切り替える計画だ。フォード・モーターは30年までに世界販売の5割をEVにする。そのために、26年までに年間200万台以上のEVを生産し、世界販売の3分の1をEVに切り替えるという。