金融庁が広告・説明義務の徹底など規制強化に乗り出す
レバレッジ型投資信託は現状、一般NISA(少額投資非課税制度)の対象となっている。ただし、2024年から施行される新NISAでは投資対象から除外される予定だ。前述の通り、レバレッジ型投資信託は短期売買向けの傾向が強く、リスクも比較的高い。長期運用で安定した資産形成を促す目的もあるNISAの方針にそぐわぬ面があったことも除外の一因といえるだろう。
また、金融庁は2021年に投資初心者がレバレッジ型投資信託で運用を行う際の注意喚起も行った。主に短期売買により利益を得ることを目的とした商品であることや、中長期の資産形成を目的として利用する場合のリスクを述べている。さらに今後は商品を提供する金融機関に対して、リスク特性を踏まえた広告・説明義務を徹底させていく方針を示した。
行政からの働きかけはもちろんのこと、商品を購入する投資家自身がリテラシーの向上に努めていく必要もあるだろう。レバレッジ型投資信託に投資する際は、「これまで右肩上がりで推移してきたから安心」といった表面的な情報だけで判断せず、短期的な運用に向いていることやリスクを踏まえたうえでポートフォリオに組み込もう。