近年、欧米の若者に起きた「FIRE」という早期リタイアのムーブメントが、日本でも注目されています。今回は50代の男性がFIREブームに興味を持ち、自分にもできないかとの相談の事例を紹介します。

相談者は離婚歴あり・57歳男性

今回の相談者の近藤さん(仮名)は、医療技術者として総合病院で働く57歳の男性です。結婚歴はあるものの、子どもをもうけないうちに離婚となり、以来ずっと独身とのこと。ご自身で「人と上手くやっていくのが苦手なので、今後も結婚することはないだろう」と言っておられました。

職場ではベテランとして責任ある仕事を任されていますが、真面目な性格ゆえにかなりお疲れのご様子。以前からできれば早期退職したいと思っていたものの、なかなか決心がつかずにいたそう。ところが、最近メンタルに不調をきたし、今度こそ仕事を辞めようと決心したと言います。

早期退職となれば、気になるのは生活のこと。自分ではそれなりに蓄えがあるので大丈夫ではないかと思うのだけれど、実際のところはどうなのだろう? そこで、FPに相談しようと考えたわけです。

コミュニケーションが苦手な近藤さんがFPのアドバイスを求めるとは、よほど強い退職願望があるのだと思います。果たして、近藤さんの望む早期退職は叶うのでしょうか?