“優れた”インデックスファンド選びのプロセス
3段階を経て選定
それでは、目標とする市場指数(以下「ベンチマーク」)に限りなく近い運用成果を継続的に挙げると期待される“優れた”インデックスファンドはどのように選べばよいでしょうか。
インデックスファンドのリターンはベンチマークに連動するため、どのベンチマークに連動させるファンドを選ぶかで運用成績は大きく左右されます。ベンチマークの選定もファンド選定の一部と考えると、以下の3段階を経ることが望ましいと考えます。
(1) 連動させるベンチマークを選ぶ
様々なベンチマークに連動させるインデックスファンドが商品化されています。インデックスファンドの投資パフォーマンスはこのベンチマーク選定でほぼ決まってしまうため、最も重要なプロセスと言えます。
皆様ご自身で、「米国株に投資したいのでS&P500に連動させる」のように明確なお考えをお持ちであれば、ベンチマークの選定は比較的容易でしょう。しかしながら、TOPIXで日本株に投資をすべきか、S&P500で米国株に投資すべきか迷われている投資初心者の方はどう考えて選べば良いでしょうか? あるいは、日本株に投資したいものの、日経225とTOPIXのどちらをベンチマークとするか迷われている方は、どのように決めれば良いでしょうか?
色々な考え方があると思いますが、本稿では筆者の考え方をご紹介します。
(2) 過去の運用実績を評価する
インデックスファンドの運用実績はベンチマークとの連動性です。過去にベンチマークに連動させることが上手かった運用者/チームは、今後もその運用技術を発揮してくれる可能性が高いと考えられます。そこで過去の連動性を数値で測定し、これまでのパッシブ運用技術の優劣を評価します。
(3) 今後の信頼度を評価する
今後も継続してベンチマークと連動させる運用技術を発揮してくれると信頼できるかどうかを定性的に評価します。
次回は、(1)のベンチマークの選定についてお話しします。