iDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)は、現役世代の皆さまが、原則、毎月一定金額を積み立てて、自分で運用した資産を60歳以降に受け取る制度です。そもそも、2002年1月から始まったこの制度、歴史は長いものの、それこそ長い間、知る人ぞ知る的な存在がiDeCoでした。日の目を見るようになったのは、ちょうど5年前の2017年1月、iDeCoという愛称が決まり、公務員にもiDeCoが解禁されたのです。

今やiDeCoも飛ぶ鳥を落とす勢い、現役世代の資産形成ツールとして、つみたてNISAと双璧をなす存在ですね(言い過ぎでしょうか?)。公務員のiDeCo解禁前夜を知る者としては感慨深く、隔世の感すらありますが、公務員にiDeCoが解禁されて早5年、皆さまはiDeCoでどれくらいの積み立てをやっているのでしょうか? 今回はそんなことを改めて確認したいと思います。

公務員のほとんどは、上限金額の月1.2万円で積み立てている!

まずは、公務員のiDeCo積立金額。2021年11月時点で、毎月定額積立している公務員の平均額は月10,976円。iDeCo加入者全体の平均額が月15,963円ですから※1、公務員はiDeCoで積み立てている平均額が少ない職業です。でも、積立金額の上限が公務員は月1.2万円、上限金額が一番低い職業なので、平均額が少ないのも仕方ないですね。

一方、公務員の積立金額の分布をみると、約87%が毎月1万円以上の積み立てをしています※1。iDeCoの掛金は5,000円以上、1,000円単位で設定するので、iDeCoを利用している公務員のほとんどは、上限金額の月1.2万円で積み立てをしている、そんなふうに理解したほうが正確だと思います。

※1 出所:国民年金基金連合会「iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入等の概況(2021年11月時点)