がんの相場観は「70代までに200万円」

まずは、がんに備える時期を確認します。よく、「2人に1人はがんになる」と言われます。生涯を通じると、男性の65.5%、女性の50.2%の方が、がんと診断されます※1。だから、2人に1人なんですね。

※1 出所:公益財団法人がん研究振興財団「がんの統計 2021

でも、「生涯通じて2人に1人」といわれても、いつまでに備えればいいか、それだけでは分かりません。ですから、「2人に1人」ではなく、「4人に1人」で備えを考えてみる、私はこんな風に考えています。そして、4人に1人以上が、がんと診断されるのは男女ともに70代※2。この70代が、がんに備える時期の目安になります。

※2  先述の「がんの統計 2021」によれば、60代では男性の21.9%、女性の21.2%が、70代だと男性の43.6%、女性の32.8%が、がんと診断されるそうです。

一方、「がんの治療費は高額!」、そんな風に思っている人が多いと思います。例えば、がん経験のない人に聞いたアンケートでは、がんに対する深刻なイメージや治療の長期化を懸念して、治療費は300万円以上必要と回答した人が最も多かったそうです※3

※3 出所:アフラック「がんに関する意識調査」(2011年4月)

でも、同じアンケートで、がん経験のある人によれば、実際の治療費は2/3の人が100万円程度以下、8割強のほとんどの人が200万円程度以下だったと回答しています。ですから、がんの部位やステージにもよりますが、がんの治療費は200万円が1つの目安になると思います。

以上を踏まえると、がんの相場観は「70代までに200万円」、そんな風に考えればいいと思います。