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  • (4)高格付債券 : (主要通貨)金利水準と動向

インデックスファンドでは、連動を目指す市場指数の大部分を構成する国債中心に投資します。国債投資のリターンの源泉は利払いと金利低下による値上がりです。しかし主要国の金利がゼロ近辺である現在では、利払いも将来の値上がりも見込むことができません。今後日本やその他主要国の金利が現在のゼロ近辺から上昇に転ずる場合、国債中心のインデックスファンドではプラスのリターンをあげることは困難です。一方アクティブファンドでは、他の種類の債券、例えば低格付でも高利回りの事業債等に選別投資することで、リターンのマイナス幅を縮小したりプラスにできる可能性があります。

 

  • (5)不動産(REIT) : セクター/物件間格差

不動産(REIT)では、技術革新やコロナ禍により経済や教育のリモート化と地理的分散型社会への移行が進展すれば、セクター/物件間で需給バランスに大きな差が生じるでしょう。その結果REIT間の収益格差が拡大アクティブファンドによる銘柄選択の余地も大きくなると思います。一方幅広い銘柄に同時に投資するインデックスファンドでは、REIT間のパフォーマンス格差から追加的に収益を上げることは困難です。

今回は、投資対象資産ごとに、どのような投資環境であればアクティブファンドの運用力が生かされるのか、あるいはインデックスファンドが有利なのかを考えてきました。

アクティブファンドが優位と考えられる環境を改めてまとめると

となります。今後の市場環境の見通しにもよりますし、アクティブファンドの運用成績は各ファンドの投資判断の巧拙にも大きく左右されますが、これからはアクティブファンドの活躍余地が今まで以上に拡がるのではないかと筆者は考えます。

皆さんはどのように思われますか?