地球温暖化による気候変動問題は、もはや地球規模での取り組みが求められる喫緊の課題である。温室効果ガスの排出を実質ゼロにする「脱炭素(カーボンゼロ)社会」の実現には、さまざまなイノベーションやブレークスルーが必要であり、われわれの生活環境や産業構造を一変させる可能性があるとともに、高い成長性を秘めた収益機会が存在するとも考えられる。

三井住友トラスト・アセットマネジメントが2021年5月に設定した「脱炭素関連 世界株式戦略ファンド(資産成長型)/(予想分配金提示型)」は、その名の通り、温室効果ガスの排出量の削減、吸収、除去等への貢献が期待される事業を営む「脱炭素関連企業」に投資を行い、高い成長性を捉えようというファンドだ。

エネルギーやマネジメントなど3つの脱炭素関連分野に注目

「脱炭素社会の実現に向けた取り組みをファンド運用という視点で捉えると、着眼点は3つあります」と話すのは、同社執行役員の大野宏央氏。「1つ目は、先行していた欧州に加えて、経済大国である米国と中国が脱炭素社会への転換に舵を切ったため、一気に実現に向けて動き出したこと。2つ目は、多くの国・地域が国策として巨額の財政投資を計画しており、民間を合わせた市場規模は全世界で1.45京円にのぼること。3つ目が、CO2排出削減に必要なイノベーションをつぶさに見ていくと、3つの脱炭素関連分野が存在することです」。

三井住友トラスト・アセットマネジメント 執行役員
大野 宏央 氏

この3つの関連分野とは、再生可能エネルギーや水素エネルギーなど、エネルギーを供給する側の「脱炭素エネルギー関連」、EV(電気自動車)に代表されるエネルギーを使う側の「脱炭素ユーザー関連」、そしてCO2の排出をコントロールするための技術やサービスを提供する「脱炭素マネジメント関連」を指す。「3つの関連分野の技術進化の過程は、2050年までのロードマップ(下図参照)として描くことが可能で、長期投資に資する運用が提供できると考え、新ファンドを立ち上げたのです」(大野氏)。

※2021年3月末現在。上記は現時点で想定される脱炭素の推進段階に応じて着目される成長分野であり、今後変更となる場合があります。

こうした背景、着眼から設定した新ファンドのポートフォリオは、業種別では資本財・サービスや素材の比率が高く、国・地域別では脱炭素技術で先行する欧州が約5割を占める。最近の米国のハイテク株にポートフォリオが偏っている投資家の方には、「当ファンドをポートフォリオの一部に組み入れることで分散投資も図れるのではないでしょうか」と大野氏。「ここ数年のESG投資の拡大も、脱炭素関連銘柄の成長を後押しすることになるでしょう」。

脱炭素のテーマは従来の環境系の課題とは異なり、国策として「待ったなし」であると言っても過言ではない。官民挙げた開発投資が企業業績を押し上げる“ドライバー”になるとの確信も、同ファンドの開発につながったという。

ニューバーガーが実質的に運用、「THE 5G」との親和性も訴求

ファンドの実質的な運用を担うのは、ニューバーガー・バーマン・グループ。「脱炭素関連銘柄を見極める当社運用チームの銘柄選定力や、テーマ株式の運用実績などを評価していただきました」。こう話すのは、ニューバーガー・バーマンのグローバル株式・マルチアセット運用部に所属する三浦洋平氏である。

ニューバーガー・バーマン 株式・マルチアセット運用グループ
グローバル株式・マルチアセット運用部 ヴァイス プレジデント
三浦 洋平 氏

ファンドの運用プロセスはこうだ。40名超の経験豊富なアナリストによる徹底したリサーチで、世界株式のユニバースの中から定量的な基準に基づいて脱炭素関連企業を絞り込む。次にファンダメンタルズ分析を加え、流動性や地域分散の観点なども加味して組入銘柄を選定し、40~60銘柄程度でポートフォリオを構築する。「売上、研究開発費、設備投資などの項目を精査し、脱炭素関連ビジネスの実体があり、将来の収益成長が期待できる企業を選定することが大きなポイントです」と三浦氏は強調する。

脱炭素関連分野は幅広い技術領域を持つ。例えば、「脱炭素エネルギー関連」1つを取っても、クリーンエネルギーの分野で風力や太陽光、水素、バイオマス、燃料アンモニアなどがある。風力と水素では担当アナリストが異なるが、そこはアナリストがしっかりと連携し、業種横断的に銘柄を調査・分析することで、銘柄選択における抜け漏れを防いでいるという。

実は、三井住友トラスト・アセットマネジメントとニューバーガー・バーマンの協働は、旗艦ファンドである「次世代通信関連 世界株式戦略ファンド(愛称:THE 5G)」に続くもので、両ファンドの親和性は非常に高い。

「5GはIoT社会の基幹技術ですが、全てのモノに半導体が実装されるIoT社会では大量の電力消費が想定され、こうした近未来のエネルギー需要を脱炭素で賄えるのかという課題もあります。そのため、次世代通信規格6Gでは超低消費電力という新しい技術が実装されることが期待されており、次世代通信規格を基盤としたIoT社会と脱炭素社会の実現は、1つにつながったストーリーとして併せて保有いただくことができるのではないかという点にもわれわれは注目しました」(大野氏)。

脱炭素という明確なテーマにフォーカスしたこと、投資家の株式ポートフォリオの分散効果が期待されることもあって、取扱の金融機関の増加とともに、残高も大きく拡大している。

これからの資産運用においては、「中長期的な成長が期待される資産にじっくり投資を行う」ことが重要になるのではないだろうか。「脱炭素」という投資テーマは、まさにそうした中長期的な目線での資産形成に適したものである。今後の脱炭素実現に向けた社会全体の歩みに、そして脱炭素の進展と共に成長を目指す当ファンドの運用実績にぜひ注目していただきたい。

「脱炭素関連 世界株式戦略ファンド(資産成長型)/(予想分配金提示型)」の詳細はこちら

「次世代通信関連 世界株式戦略ファンド 愛称:THE 5G」の詳細はこちら

 

ファンドの費用

【脱炭素関連 世界株式戦略ファンド(資産成長型)/(予想分配金提示型)】

購入時手数料:購入申込受付日の翌営業日の基準価額に上限3.3%(税抜3.0%)を乗じて得た額とします。
信託財産留保額ありません。
実質的な運用管理費用(信託報酬):純資産総額に対して年率1.848%以内(税抜1.74%以内)当ファンドは他のファンドを投資対象としています。したがって当ファンドの運用管理費用(年率1.276%以内(税抜1.16%以内))に当ファンドの投資対象ファンドの運用管理費用(年率0.66%以内)を加えた、お客様が実質的に負担する運用管理費用を算出しています。ただし、この値は目安であり、投資対象ファンドの実際の組入れ状況等により変動します。
その他の費用・手数料:監査費用、有価証券の売買・保管、信託事務に係る諸費用等をその都度(監査費用は日々)、ファンドが負担します。これらの費用は、運用状況等により変動するなどの理由により、事前に料率、上限額等を示すことができません。
※上記の手数料の合計額については、保有期間等に応じて異なりますので、上限額等を事前に示すことができません

【次世代通信関連 世界株式戦略ファンド 愛称:THE 5G/次世代通信関連 世界株式戦略ファンド(予想分配金提示型) 愛称:THE 5G(予想分配金提示型)】

購入時手数料:購入申込受付日の翌営業日の基準価額に上限3.3%(税抜3.0%)を乗じて得た額とします。
信託財産留保額ありません。
実質的な運用管理費用(信託報酬):純資産総額に対して年率1.848%程度(税抜1.74%程度)当ファンドは他のファンドを投資対象としています。したがって当ファンドの運用管理費用(年率1.188%(税抜1.08%))に当ファンドの投資対象ファンドの運用管理費用(年率0.66%程度)を加えた、お客様が実質的に負担する運用管理費用を算出しています。ただし、この値は目安であり、投資対象ファンドの実際の組入れ状況等により変動します。
その他の費用・手数料:監査費用、有価証券の売買・保管、信託事務に係る諸費用等をその都度(監査費用は日々)、ファンドが負担します。この他、投資対象とする投資信託証券においては、当該投資信託証券の信託報酬とは別に、投資信託財産に関する租税や、投資信託の運営・運用等に要する諸費用が発生します。これらの費用は、運用状況等により変動するなどの理由により、事前に料率・上限額等を示すことができません。
※上記の手数料の合計額については、保有期間等に応じて異なりますので、上限額等を事前に示すことができません。

各ファンドの投資リスク

ファンドは、値動きのある有価証券等に投資しますので、基準価額は変動します。したがって、投資者の皆様の投資元本は保証されているものではなく、基準価額の下落により、損失を被り、投資元本を割り込むことがあります。信託財産に生じた利益及び損失は、全て投資者の皆様に帰属します。投資信託は預貯金と異なります。
株価変動リスク/為替変動リスク/信用リスク/テーマ型運用に係るリスク/カントリーリスク/流動性リスク/金利変動リスク
※基準価額の変動要因は上記に限定されるものではありません。

 

収益分配金に関する留意事項

●分配金は、預貯金の利息とは異なり、投資信託の純資産から支払われますので、分配金が支払われると、その金額相当分、基準価額は下がります。

 

●分配金は、計算期間中に発生した収益(経費控除後の配当等収益および評価益を含む売買益)を超えて支払われる場合があります。その場合、当期決算日の基準価額は前期決算日と比べて下落することになります。また、分配金の水準は、必ずしも計算期間におけるファンドの収益率を示すものではありません。
●投資者のファンドの購入価額によっては、分配金の一部または全部が、実質的には元本の一部払戻しに相当する場合があります。ファンド購入後の運用状況により、分配金額より基準価額の値上がりが小さかった場合も同様です。

ご留意事項

●当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではありません。●ご購入のお申込みの際は最新の投資信託説明書(交付目論見書)の内容を必ずご確認のうえ、ご自身でご判断ください。●投資信託は値動きのある有価証券等(外貨建資産には為替変動リスクを伴います。)に投資しますので基準価額は変動します。したがって、投資元本や利回りが保証されるものではありません。ファンドの運用による損益は全て投資者の皆様に帰属します。● 投資信託は預貯金や保険契約とは異なり預金保険機構および保険契約者保護機構等の保護の対象ではありません。また、証券会社以外でご購入いただいた場合は、投資者保護基金の保護の対象ではありません。●当資料は信頼できると判断した各種情報等に基づき作成していますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。また、今後予告なく変更される場合があります。●当資料中の図表、数値、その他データについては、過去のデータに基づき作成したものであり、将来の成果を示唆あるいは保証するものではありません。また、将来の市場環境の変動等により運用方針等が変更される場合があります。●ファンドのお取引に関しては、金融商品取引法第37条の6の規定(いわゆるクーリング・オフ)の適用はありません。

ご購入の際は、投資信託説明書(交付目論見書)の内容を必ずご確認のうえ、ご自身でご判断ください。投資信託説明書(交付目論見書)は三井住友トラスト・アセットマネジメント https://smtam.jp/ までお問い合わせください。

設定・運用は

商号 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第347号
加入協会 一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会