2019年春先に予定していた日本への一時帰国をコロナのせいでキャンセルしてから、かれこれ2年少々。今年の夏、日本の地をやっと踏むことができました。実家の母のアルツハイマー型認知症が進行し、徐々に排泄の問題や混乱などが出てきて、家で介護をしてくれていた父の負担が大きくなりつつあったため、2人で入れる施設を探すというのが帰国の目的でした。

この2年の間にもコロナの状況はどんどん厳しくなり、海外からの帰国者に課せられる2週間の自主隔離は日程もお金も余分にかかるので大変でしたが、思い切って帰国することにしたのです。

日本の水際対策を経験

日本に向かうためには、アメリカ出発72時間以内にPCR検査を受け、もらった陰性証明書を搭乗チェックイン時に提出しないと飛行機に乗せてもらえません。アメリカでは感染の懸念があってPCR検査を受ける場合にはほとんど無料ですが、旅行目的で陰性証明書がいるとなると$150から$200程度かかります。

さらに、日本政府が要求する3つのアプリ(位置確認、ビデオ電話、感染者との接触確認)をあらかじめスマホに入れ、日本に着いてからの行動に関する誓約書への同意も必須です。チェックインカウンターではこれらすべてが終わっていることを確認されて初めて搭乗券がもらえるという流れでした。

7月のオリンピック前の帰国でしたが、機内はがらんとして空席が80%くらいだった印象です。日本に着いた後は書類確認、アプリ確認、PCR検査など各ステーションを回り、段階的に入国手続きを進めていきます。早いケースだと到着から完了まで2時間以内ということもあるようなのですが、私は着いた日が悪かったのか時間が悪かったのか、5時間かかりました。

関東圏だと知人に迎えに来てもらう(あるいは自分でレンタカーを借りる)ことで、自宅に直接帰りそこで自主隔離をすることも許されているのですが、私は愛知県出身なのでそれは叶わず、東京のAirbnbで2週間隔離をしました。空港からの移動はハイヤーです。成田から東京だと2万円程度かかります。ハイヤーの運転手さんに、「こういうお仕事、コロナ感染が怖くないですか?」と聞いたら、「ボクはもうかかっていると思うんですよ、きっと。ハハハ」と笑っておられました。

2週間の隔離中は、毎日位置確認コールがかかってくるのでちょっと窮屈ではありましたが、自分だけの静かな時間をもらったと考えれば、少し楽しくもありました。大好きな聖書や読みたかった本をゆっくり読み、一人で好きな時に食事、人通りの少ないタイミングを狙って散歩(短時間の外出は許されていました)。帰ってきて、シャワーの後にキーンと冷えたビール!