プロ向けの高品質な運用を広く一般の投資家の手に

牛山:緻密につくり込んだサービスではあるのですが、個人のお客さまにはそれを完全に理解していただけないかもしれないと思っています。ただ、理解してもらえないから適当でいい、とは絶対になりません。自信を持って提供するからこそ、運用ロジックを詳細に説明した「ホワイトペーパー」をウェブサイトに公表しています。詳しい方であれば、理論に基づいてきっちりやっているとご理解いただける資料です。
ホワイトペーパーを公開することで、個人の皆さんに直接説明しなくとも、例えばそれを見た詳しい方が「便利だし、しっかりした運用をしているようだから、運用に詳しくない人も使う価値があるかも」などと広めてくださる、といったこともあります。
われわれとしては理論に基づいてきっちりしたものをつくった上で、これをオープンにします。その上で、実際に使っていただくお客さまにとっての快適さを考えています。

沼田:ホワイトペーパーの中見は分からないまでも、米国の多くの個人投資家がポートフォリオ理論の考え方を知っているのに対し、日本人にはこの知識があまりないように感じるのですが……。

牛山:そこは私も非常に感じています。日本で投資というと、個別株投資のほうが一般的な気がします。どれが上がりそうかを当てるゲームというイメージを持っていらっしゃることが多い。
われわれは、世界経済全体の成長に伴うリターンをいかに効率良く取るかという観点でポートフォリオを組んでいて、市場を出し抜いて自分たちだけ儲けようという考えはありません。

沼田:金融アドバイザーの方々は、これをどう活用すればいいのでしょうか。