日本でも急速に成長し、多様化していったETF市場

しかし当時、海外を見渡すと先行する欧米市場ではETFの発展が著しく、後発のアジアでも香港、シンガポールを中心に品ぞろえが充実してくる中で、日本のETFは日本株指数の商品に限定されており、投資家の選択肢は多くありませんでした。

そうした背景もあり、2007年に金融庁より公表された「金融・資本市場競争力強化プラン」の中で、市場機能を強化する実行計画の1つとして「ETFの多様化」がうたわれ、以降は関係する法律や規則等が整備されるとともにETFの商品ラインアップも急速に拡大していきます。現在では広く利用されている「外国株ETF」や「外国債券ETF」、「REIT-ETF」「商品型ETF」などもこの時期に登場した商品です。

そしてETFの知名度を一般にも広めたのが2010年12月、金融緩和の一環として日本銀行がETFの買い入れを開始したことでした。以降、ETFの純資産残高はグラフのように増加していきます。