私がセミナーに参加した理由は、退職金で投資した投資信託への不満、老後資金の不安をどうにかしたいからでした。
セミナーは休憩をはさんで約2時間の予定。最初は正直、「長いなぁ」と思っていましたが、いざ始まってみると今まで知らなかった投資や運用の仕組み、資産を増やすためのポイントが次から次へと出てきて……気がついたらあっという間に終了していました。
IFAって何? 銀行や証券会社の営業マンとはどう違うの?
最初にセミナーの講師を務めるFanのIFAの安部瑞季さんから自己紹介がありました。IFAとは初めて聞きましたが、Independent Financial Advisorの頭文字の略で、独立系のファイナンシャルアドバイザーとのこと。以前、退職金の運用相談をした銀行や証券会社の営業担当者もファイナンシャルアドバイザーと名乗っていましたが、IFAはそれらの金融機関に属していないというのでちょっと意外でした。個人的には今までの経験上、「アドバイスを受けているうちにその金融機関の系列の商品を購入していた」ということがよくありましたから、IFAならそんな心配もなく相談できるようで、少し安心できるのかなと感じました。
クイズで楽しく投資環境や投資方法を理解
「今から30年で老後資金2000万円を貯めるには、毎月いくらの貯金が必要か?」などのクイズ形式で、参加者が考えながら今の日本の投資環境や実際の投資方法を理解していく流れになっています。ただ座って聞いているよりもすんなり頭に入ってくるので、セミナーにありがちな一方通行で聞いているというストレスは感じませんでした。今のような低金利時代には資産運用が大切だとクイズを通じて実感しました。
もっと早く知りたかった、積み立て投資のポイント
次に、資産運用の方法として、代表的な金融商品である投資信託の基礎知識の説明。これが分かりやすく、実際に投資信託で6年間運用してきた私も知らなかったことがたくさんありました。手数料の種類や運用方法(投資先)の違いなど、独立系だからこその中立的な見方で説明してもらえたので、なぜ自分が保有する投資信託が思ったほど増えていないのかが何となく見えてきました。
前半の最後は投資手法ごとのポイントについての説明。私のように退職金を一括で投資する場合は、変動を抑えた運用をすることが大切なようです。一方で、毎月資金を積み立てるような場合は、マーケットが変動してもドルコスト平均法という手法を使えば平均買い入れ単価を下げることができ、リスクを回避しつつ高いリターンを狙えるとのこと。思わず「なるほど」と思いました。近年のようにマーケットが目まぐるしく変動する時代には、このドルコスト平均法を使った積み立て投資が効果的だなんて、今まで誰も教えてくれなかった……。
さらに積立投資に活用できる制度として、つみたてNISAとiDeCoの説明もあり、前半が終了。あっという間の1時間でしたが、投資のための基礎知識が一通り理解できた感じです。