BSを踏まえ、何歳まで働き、いくら稼ぐかを想定しておく

――勉強になります! 最後に、鈴木さんからご自身の経験を踏まえて、R50世代の読者にご助言をいただけますか?

定年退職者の大半が引き続き会社で働く時代です。ライフプランセミナーの受講者も、はっきりと決めてはいないにしても、漠然と「定年以降も仕事をする」ことを考えているようです。

しかし、前編「“老後破産”対策は50歳から始める!まずは「お金の棚卸し」から」でも申し上げたように、今は働き方にもいろいろあります。再雇用なのか、独立するのか。自分の特性や家族の状態などを考慮しつつ、50歳からの10年間でしっかり見極めておきたいところです。私自身、53歳で社会保険労務士の資格を取りましたが、実際にやってみると、資格があれば仕事が来るといった甘い世界ではありません。

前編でお話ししたように家計のBSを作成し精査した上で、プラスマイナスゼロに持っていくにはあといくら必要か、そのためには何歳まで働いて、どれくらい稼ぐ必要があるのかをざっくり把握しておきましょう。

50歳でそこまでやっておけば、その後の老後準備もかなりの確率でうまくいくはずです。