50代になったら子育て費用より家計の健全化を優先

家計健全化には子育て費からの脱却効果が大きいだけに、気を付けたいのが40歳前後で子どもを授かった家庭です。

子どもが生まれた時点で親はそれなりに裕福、かつ人生経験を積んでいますから、子どもに惜しみなくお金を注ぎ、より良い教育環境を整えようとします。もちろん、この努力を否定するものではありません。

とはいえ、親が50代になっても子どもはまだ小中学生、60歳ギリギリまで子どもにお金を注ぎ続けると、ご自分の老後の家計に支障を来しかねません。

学校教育については無償化が進んでいます。しかし、習い事や塾の費用は自己負担です。さらに、携帯電話代や小遣いなどを加えると、子ども1人に毎月10万円近くを厳しい家計の中から支払っている親御さんもいると聞きました。

将来、尾羽打ち枯らして子どもに頼るような事態を招きたくなければ、早めに子どもの経済的自立を促すことが大切です。ねだられれば何でも買い与えるのではなく、本当に必要な塾や習い事に絞る、携帯電話も安いプランに変えたうえで、料金は自分の小遣いから負担させるなど、方法はいろいろあるでしょう。

60代前半の無職世帯の平均月間支出は27万円強

家計の見直しで第一目標の「支出3割カット」が達成できれば、大きな自信につながると思います。この実績をベースに、60歳に向けてさらなる家計のダウンサイジングを進めたいところです。特に前述の自助努力の部分は一朝一夕で変えられるものではありませんから、時間をかけて結果を出していくことが大切です。

総務省「令和元年 家計調査報告(家計収支編)」によると、世帯主が60~64歳の無職世帯(2人以上)の平均消費支出は月額27万2927円でした。今は高収入の自転車操業家計でも、10年後の定年までに支出をこの水準以下に落としておくことができれば、収入が大幅ダウンした後の家計管理もだいぶやりやすくなるはずです。