手数料を払わない、“ワンランク上”のロボアド活用法
ロボアドを開始して、資産運用に慣れてきたら、ロボアドのポートフォリオをコピーして、自分で運用するという手がある。先の“正論”を実行するわけだ。ウェルスナビやテオなどは海外のETFに投資しているため、そっくりにコピーすることは難しいが、近いものなら作れるだろう。楽ラップは、国内のインデックスファンドだけなので“完コピ”も可能だ。リバランスのタイミングもやり方も、ロボアドが教えてくれるので、その通りに実行すればよい。これで、手数料を払わなくて済むはずだ。
NISAが使えるアドバイス型なら、松井証券の「投信工房」とみずほ銀行の「SMART FOLIO」
ここまでは、おもに自動運用型について述べてきたが、アドバイス型にもオススメできるものがある。松井証券の「投信工房」とみずほ銀行の「SMART FOLIO(スマートフォリオ)」だ。いずれも提示されるインデックファンドは、コストが低いものが中心となっている。
自動運用型とは違って、リバランスは全自動というわけにはいかないが、タイミングがきたらメールなどで通知してくれるので、その都度、口座にログインをして実行すればリバランスを行ってくれる。自動運用型よりひと手間かかるものの、アドバイス型なので手数料は無料というメリットがある。
しかも、投信工房とスマートフォリオは提案する投資信託がいずれもNISAの対象となっているので、松井証券および、みずほ銀行のNISA口座で運用をすることができる。もちろん、積立投資も可能だ。
ロボアド最新動向! 「LINEスマート投資」内「ワンコイン投資」に注目
ここ数年、ロボアドを導入する金融機関は増えているが、前編で述べたような販売促進ツールとなっているアドバイス型がほとんどだ。そうした中、注目すべきサービスとして、「LINEスマート投資」内の「ワンコイン投資」が挙げられる。
LINEスマート投資とは、LINE Financialと株式会社FOLIOが2018年10月から開始したサービス。ワンコイン投資は、最低投資金額500円で自動運用型が利用できるというもの。資産運用のハードルを引き下げるという、ロボアドの最大のメリットをさらに推し進めたサービスといえそうだ。
なお、FOLIO社は、2020年1月から「FOLIO ROBO PRO」というサービスもリリースしている。これは従来のロボアドとは違い、短期的な金融市場のトレンドを追って、収益を追求するという。本格的にAIを資産運用に活用したロボアドバイザーとなる可能性を持っている。今後に注目だろう。