ロボアドの周囲が再び賑わいつつあります。ロボアド(=ロボット・アドバイザー)は、人工知能によって、利用者それぞれに適したポートフォリオを助言してくれるサービスのことで、一任型と助言型とに分かれています。

両者の違いは言葉のとおりです。一任型は各人に適したポートフォリオを助言してくれるだけでなく、そのポートフォリオに応じた資金配分をし、運用まで行ってくれます。

これに対して助言型は、「こういうポートフォリオで運用してみてはどうでしょうか」という助言まではしてくれますが、運用は行ってくれません。提示されたポートフォリオの通りに運用するかどうかは、あくまでも利用者本人の裁量に委ねられます。

一任型と助言型のどちらが主流かというと、現時点においては前者です。業界最大手とされるウェルスナビや、SBIグループで気を吐いているFOLIO、昨年11月時点で運用資産残高が1000億円を超えた、マネックス・アセットマネジメントが提供する「COMPASS」などは、いずれも一任型です。

ロボアドサービスを提供している会社は、独立系のフィンテック企業としてスタートしたところもあれば、大手金融機関がインハウスで生み出したものもあります。「ダイワファンドラップONLINE」は大和証券が、「COMPASS」はマネックス・アセットマネジメントが独自に開発したものですが、業界最大手のウェルスナビやFOLIOは、フィンテック・ベンチャーとして立ち上がったという背景を持っています。