不足する老後の生活費は月30万円に上っていた

今回は老後の生活費と運用について相談に来られた福島和雄さん(仮名、61)の例をご紹介します。

福島さんは59歳と定年間近だった2年前、フリーペーパーに掲載されていた当社の「50代から70代のための資産運用セミナー」の広告を見て、セミナーに参加されました。定年を翌年に控え退職金の運用や老後の生活費についてお悩みがあるとのことで、個別相談を希望されたのを機にお付き合いが始まりました。

相談者: 福島 和雄さん(61) 会社員 (仮名)

勤務先は上場企業で、年収は手取りで1000万円と高いのですが、月の生活費が55万円かかっていました。60歳で定年した後も、希望すれば継続雇用で働き続けることができますが、収入は350万円と3分の1になってしまうそうで、働き続けても毎月30万円の赤字が出てしまう計算です。

自身で積極的に資産運用をした経験はありませんでしたが、勤務先の退職金として企業型確定拠出年金(企業型DC)で、国際分散投資のできる投資信託で長年積み立て投資を続けており、残高が3500万円にまで積み上がっていました。定年時に現金化して受け取ってもいいし、そのまま運用を続けることもできるので、これをどうしたらよいかについても、アドバイスを求められました。