ファブライト型×高研究開発費が生む参入障壁

レーザーテックの強さは、技術力だけでなく「ニッチ市場への集中」と「開発の仕組み」にあります。

同社は、技術的な差別化が可能なセグメント化された市場で高シェアを狙う「グローバルニッチトップ戦略」を採用しています。社員の約7割がエンジニアで、売上高の5~10%を研究開発に投入する一方、生産は外部委託するファブライト型。設備を大量に抱えるのではなく、顧客ニーズの把握と製品開発へ経営資源を集中しています。さらに、大手半導体メーカーとの密接な関係を通じて次世代プロセスの課題を早期に把握し、それを新製品開発に反映する循環が競争力を支えます。1970年代からマスク検査装置を手掛け、EUVでも競合に先行してきた技術・顧客ノウハウの蓄積が、新規参入の障壁になっていると考えられます。

一方、この高収益構造は現在の技術優位が維持されることを前提としています。High-NA EUVなど次世代技術でも先行し続けられるか、また競合企業が同等以上の検査技術を投入しないかは、中長期で確認すべきポイントです。