個人投資家が見るべき視点

① 利益額は、売上高の成長と利益率に分け、さらに事業別に読む

3DIPの提示資料では、2025年3月期の営業利益率はHDゲームが4%、MMO※が39%と、事業間で大きく異なる。個人投資家は自身の保有銘柄においても、利益率の差が大きい事業が売上のどの程度を占めているのかを確認したい。

※MMO…多人数参加型オンラインロールプレイングゲーム

② 経営目標は、競合の実績水準と並べて読む

スクウェア・エニックス・HDの中計目標は営業利益率15%、ROE10%以上。一方で3DIPの資料が示す競合平均は営業利益率28%、ROE 18%である。目標の達成度に加え、目標水準そのものが妥当かを同業と比べて吟味したい。

③ 中計は記載の有無で採点し、資本政策は言行を照合する

スクウェア・エニックス・HDの前中計の達成率は売上高71〜89%、営業利益43〜54%で、自己株式の取得枠は200億円に対し取得総額は0億円だった。KPI・施策・実行計画の記載や自己株式取得枠の実行状況を公開資料で確かめたい。

このように3DIPの提示資料は、分解、比較、採点という3ステップで財務データを読み解き、利益額の減少から資本政策に関する説明と実体の乖離(かいり)について一貫した論理で結びつけている。個人投資家の銘柄分析に参考にできる点が大いにあるはずだ。