仕組み化が生む 成長の原動力と人材育成
――顧客に信頼されるIFA人材育成の要諦、評価の仕組みを教えてください。
福田氏 当社の人材採用は、当初の証券会社出身者中心から銀行出身者や未経験者、新卒まで各自の強みに応じて幅広く採用する複合的な体制へと移行しています。評価は売上のみを評価するのではなく、総合的に判断します。アドバイザーが顧客に長期的な運用提案や不動産、保険などを含め複合的にご提案することで、顧客への価値提供と評価が連動するようにしています。
長谷川氏 当社では、アドバイザーは“金融の万能なプロ”ではなく、幅広い知識を持つ“ゼネラリスト”であるべきだと定義しています。専門的なポートフォリオ構築やマーケット分析はCIO部門(運用戦略・アロケーション統括)に委ね、アドバイザーは顧客の潜在ニーズを引き出すことに集中するという徹底した分業制を敷いています。社員採用では固定給を手厚くしており、入社1、2年目は赤字でも構わない、赤字の方が自然と考えています。売上ではなく預り資産額を重視することで、長期的な顧客関係を構築することに軸足を置いています。
大手証券とのビジネスモデルの違い――時間軸がもたらすIFAの独自価値
――大手証券会社もフィーベースへ舵を切りつつありますが、IFAならではの価値をどう捉えていますか。
福田氏 大手証券会社の強みは膨大な顧客基盤や上場企業のコーポレートファイナンス、強固なプロダクト提供力等にあります。一方で個別顧客へ長期的に一対一で向き合うアドバイスには限界も存在するのではないでしょうか。 私たちが目指すのはプロダクト競争ではなく、顧客一人ひとりに寄り添い、柔軟なカスタマイズと本質的な付加価値を追求し続けるアドバイザリーサービスの確立です。
長谷川氏 大手証券はプライベート商品やフィーベース商品を拡大させていますが、プロダクト営業の延長線上にとどまるものが多いように見えます。真の意味でのゴールベースに基づくアドバイザリーとの根本的な違いは、時間軸です。アドバイザーが数年単位で転勤する前提の構造では、10年、20年という長期運用の効果に根ざした提案は難しい。契約成立をゴールとせず、むしろ契約時をスタートとして長期間伴走できる点にこそIFAの強みがあります。
