遅れて始めても大丈夫? キャッチアップ拠出とは
〈掛金拠出の柔軟性〉
「様々な要因により一定の年代まで十分な資産形成ができない場合もあることを考慮しつつ、加入者の拠出実態や諸外国の制度、NISAとの関係等を踏まえ、あるべき拠出限度額の水準や枠組みについて、次期年金制度改革までに検討し、その結果に基づき必要な対応を図る」
様々な要因の一つとして、就職氷河期世代の存在が考えられます。新卒時に採用が絞り込まれていたため、十分な給与を得られる正社員として働けない層が若年時に資産形成に取り組めなかった、という理由です。
その対策として想定されるのが「キャッチアップ拠出」です。これは、一定以上(たとえば50歳等)の年齢について、税優遇を受けられる拠出限度額を増額し、短期間で多くの資産を拠出できるようにするものです。
米国の401(k)制度では、50歳以上であれば通常の掛金にプラスして年間8,000ドルまで税優遇を受けられる設定になっています。さらに、60~63歳は3,000ドル以上増えて年間11,250ドルが追加拠出可能な金額となっています。
仮に、日本のDC制度でキャッチアップ拠出を実現するためには、企業型DCのマッチング拠出か、iDeCoへの本人拠出枠の活用などが相当するかと思われます。いずれにしろ、資金余力がある人でなければ拠出できないため、「金持ち優遇」といった反対意見も出てきそうです。一方、現実問題として、双方ともに記録関連運営管理機関のシステム改修が必要で、すぐに実現するのは難しいのではないかと想定されます。
