懸念は「中国」、四輪の販売低迷は継続中 局地戦のEV戦略でテコ入れ
最後に主要メーカーの販売見通しを見ておきましょう。四輪車は、インドが中心のスズキを除き、前期比で横ばいを見込むメーカーが多い状況です。一方、二輪車は増販を見込む企業が多く、底堅い需要がうかがえます。
【主な完成車メーカーの販売台数見通し(26年度)】
・トヨタ自動車:970.0万台(前年度比+1.1%)
・スズキ(四輪):357.9万台(同+7.8%)
・本田技研工業(四輪):339.0万台(同+0.1%)
・日産自動車:315.0万台(同-0.0%)
・本田技研工業(二輪):2280.0万台(同+3.2%)
・ヤマハ発動機(二輪):562.8万台(同+12.6%)
・スズキ(二輪):233.7万台(同+3.4%)
※ヤマハ発動機は26年12月期、その他は27年3月期
※本田技研工業はグループ販売台数
※本田技研工業の連結売上台数:四輪282万台(前年度比+4.0%)、二輪1519万台(同+3.5%)
出所:各社の決算説明会資料
ホンダは今期(27年3月期)第1四半期に大幅な営業増益となり、通期の見通しも上方修正しました。為替に助けられた形とはいえ、安心感のあるスタートといえるでしょう。
一方、懸念材料は中国の四輪事業です。販売台数は26年3月期までの3年間で65.3万台減少し、今期の第1四半期も前年同期比7.4万台減少しました。このまま好転しない場合、構造改革や減損といった追加費用の発生が想定される状況です。
ホンダは内燃車・HV車へ転向する方針ながら、EVシフトが強い中国市場においては、現地パートナーと共同でEVモデルを投入し、テコ入れを図ります。26年7月には、現地合弁事業の契約期間を10年間延長し、38年まで継続する方針を明かしました。同時に、現地の標準品の活用といったコスト削減にも取り組み、採算の改善を目指す計画です。
国内自動車の苦戦は、長らく株式市場のテーマになってきました。ホンダが計画どおり復活すれば、閉塞感の払拭につながるかもしれません。