業績好調、カード手数料率の引上げも寄与 中長期の成長性に課題
最後に全体の業績です。堅調なリカーリングレベニューに支えられ、業績はおおむね右肩上がりに成長してきました。直近の26年3月期は、4期ぶりに2ケタ営業増益となり、成長スピードに鈍化も見られません。フィンテック事業で、加盟店における外貨決済手数料およびリボ・分割払い手数料を改定したことも寄与しました。
今期の27年3月期は、営業利益は前期比9.5%増となる550億円を計画します。前期比で増益率はやや鈍化するものの、高い成長率は維持される見通しです。
丸井グループは、不動産事業とクレジットカード事業の安定的な収益基盤に支えられており、クレジットカード事業にはインフレという追い風も吹いています。貸倒費用もコントロールされていることから、与信管理も機能しているといえるでしょう。
一方で、さらなる成長ストーリーは見えづらい状況です。丸井グループは、31年3月期までEPS(1株あたり当期純利益)を年平均9%以上成長させる計画ですが、26年3月期までの3年間では1年あたり13.1%増加しており、保守的な印象を与えます。
丸井グループは堅調な事業モデルを持ち、PBR(株価純資産倍率)も2.2倍と投資家から高く評価されています。しかし、冒頭のとおり株価は足元で軟調です。高水準の配当利回りが下支えするとは思われますが、一層の株価上昇には、非連続的な成長性の発揮が待たれるところです。
