収益性に課題 「お手本」HOYAに近づけるか
最後に、同業他社との立ち位置を確認しておきましょう。
AGCのPBR(株価純資産倍率)は1.08倍と、ディスプレイ用ガラスを主力とする日本電気硝子(1.05倍)に近い水準です。対照的なのがEUVマスクブランクスで2強の一角を担うHOYAで、同社のPBRは8.87倍と、市場評価の違いは明らかです(26年6月22日終値)。
評価の違いは収益性にあるとみられます。HOYAは半導体材料と眼鏡レンズ・医療機器の組み合わせで高い収益力を確立しており、ROEは25.4%と、AGC(4.7%)や日本電気硝子(6.1%)を大きく引き離しています(25年度)。
AGCが目指す半導体強化という方向性は、HOYAのような高収益体質を目指す戦略ともいえます。半導体事業への注力とライフサイエンス事業の構造改革は、本当に収益性の改善につながるのでしょうか。次の決算発表が試金石になりそうです。