投資信託の良しあしを見定めるのは難しい。相場つきが悪くて短期的には成績が振るわなくても、長期で見れば優れた運用を行っている投信は存在する。逆に、波に乗って一時的に好成績を収めたものの、トレンド転換と共に一気に沈んでいく投信も少なくない。本シリーズ「探せ! あなたの“推し”投信」では、長期投信を想定する投資家に人気の投資信託の強さの秘訣を探る。

今回取り上げるのは、野村アセットマネジメントが運用する「ノムラ・ジャパン・オープン」だ。純資産総額は6月5日現在で4100億円を超えている。なぜこれほど支持されているのか? 本稿ではその理由をひも解いていく。

日本株投資で注目されるロングセラーファンド

「ノムラ・ジャパン・オープン」は日本株アクティブのロングセラー。近年の日本株市場の好調に支えられ、純資産も増加中。「失われた30年」を乗り越えてきた実力派と言える。

1996年に設定され、「リーマン・ショック」や「コロナ・ショック」なども乗り越えてきた日本株100%のファンドだ。特定のスタイルを定めない「コア型運用」で、大幅な価格上昇が期待できる銘柄を選別し、組み入れ比率も大きく取って、高いリターンをめざしていく。“選別力”を重視する、アクティブらしいアクティブファンドだ。

投資先を特定の業種に絞らず、幅広く設定しているため、例えば「IT企業のみ」「大型株中心」といった偏りがない。時代の変化に合わせ、その時に最も成長が期待できる業種・企業に投資することができる。

実は景気後退局面では市場の影響を受けにくい銘柄を選んでいる。そのことで市場下落時にマーケットから受けるマイナスの影響を抑えているのもポイントだ。NISAでは成長投資枠に対応している。

選ぶ前のチェックポイントは?

一方で、購入前に知っておきたい留意点は次の通りだ。

・日本株100%のファンドなので日本市場の動きに大きく影響される
・リスクとリターンの変動が大きいので、中長期で見ていく必要がある
・信託報酬1.672%+信託財産留保額0.3%で手数料はやや高め

続いて商品のパフォーマンスを紹介する。騰落率は以下の通りだ。

1年    91.27%
3年  173.23%
5年  214.02%
10年  390.17%

(2026年5月末現在)

やはり、長期保有でよりメリットのあるファンドといえるだろう。

ここまでの情報を踏まえ、投資の向き・不向きは以下の要素を参考にすると良いだろう。

<向いている人>
・リスクを許容できて高いリターンをめざせる人
・中長期で資産の成長をめざしたい人
・今後の日本株の成長をしっかり取り入れたい人

<向いていない人>
・値動きの大きさに不安を感じる人
・中長期ではなく、比較的短期でのリターンを求めている人
・手数料の低さを重視している人

今回は「ノムラ・ジャパン・オープン」の特徴をひも解いた。投資信託に万人にとっての正解はなく、その選定基準も人それぞれだ。本連載では今後も各商品を深掘りし、個人投資家が自分の大切な資産を託せる“推し”を見つけるヒントをお届けしていく。

執筆/フィナシー投資信託取材チーム

※記事内の数字は特に注釈がない場合は6月5日現在(出所:野村アセットマネジメント公式サイト、騰落率は資産運用業協会データ)