「維持整備」と「稼働確保」

先ほど申し上げたように、防衛関連銘柄を探す際、三菱重工のような「完成品を作るメーカー」だけを見るのは不十分です。

真に注目すべきは、その周辺で必要とされる高度な技術やサービスを提供している企業です。

例えば、無人化や高度化が進むほど、計測、試験、通信、そしてそれらを制御するソフトウェアやシミュレーション、ネットワークといった分野の重要性が飛躍的に高まります。

センサーや通信機器、制御ソフト、特殊な素材といった「周辺サプライヤー」まで分解して見ていくことが、有効な投資戦略となります。

その中でも、開発試験や運用保守を支えるシステム企業、あるいは海外の先端機器を国内に導入する窓口となる「技術商社」は、防衛の高度化局面において非常に強い存在感を示す可能性があります。

先端測定器の専門商社「東陽テクニカ」

具体的な「隠れ防衛銘柄」のサンプルとして、まず「東陽テクニカ」が挙げられます。

同社は欧米を中心に先端測定器を扱う専門商社であり、自価総額は約500億円を切る規模ですが、PER14.3倍、配当利回り4.6%(4月9日時点)という、投資家にとって非常に魅力的な水準にあります。

事業内容は多岐にわたりますが、防衛の現場で不可欠なセンサー、計測、通信、情報セキュリティといった「裏方」の技術を支えています。

予算案で重視されている無人化やサイバー、海洋防衛といったテーマと極めて相性が良く、実際、第1四半期の受注残高は海洋防衛を含むセグメントで15.6%増、無人化に関連する「先進モビリティ」セグメントでは20.2%増と、着実に数字を積み上げています。

出典:東陽テクニカ 決算説明資料

 

量子コンピューティング関係を官公庁向けに提供している点も、将来的な防衛への波及を予感させます。