日本の安全保障を強化する動きが続いています。防衛費は前年比3.8%増の総額9兆353億円と、14年連続で過去最大となっています。

これを受けて、防衛産業の発展が予想され、防衛関連銘柄の株価が上がっています。

ただ、代表的な銘柄はすでに高値をつけており、いまからだと買いにくいという方もいるかと思います。

今回はそんな方むけに、いまからでもまだ間に合う、これから伸びる「隠れ防衛銘柄」について、つばめ投資顧問のアナリストの元村浩之さんの解説をお届けします。

※本記事は4/14につばめ投資顧問にて公開された「防衛予算9兆円で跳ねる「隠れ防衛銘柄」3選!三菱重工に続く成長企業は?」を編集の上、元村氏による特別コメントを付して掲載しております。

 

防衛費「GDP5%」も視野に

日本の安全保障政策は今、大きな転換点を迎えています。

2024年3月末に国会で予算案が成立し、4月8日には防衛予算に関する詳細な資料が公開されました。

投資家がまず認識すべきは、防衛予算が過去数年間、極めて高い水準で推移しているという事実です。

特に岸田政権において「防衛力整備計画」が策定されて以降、予算規模は以前の約1.5倍にまで膨れ上がっています。

背景にあるのは、戦後最も厳しく複雑と言われる安全保障環境です。

足元ではGDP比1.5%から2%程度となっている防衛予算ですが、世論や外圧を含め、今後はこれを3%から5%にまで引き上げていく必要があるのではないかという議論が現実味を帯びています。

こうした状況下で、三菱重工業のような代表的な銘柄はすでに高いバリエーションで評価されていますが、中長期的に恩恵を受ける「隠れ防衛銘柄」の中には、まだ割高とは言えない企業が数多く存在しているのです。

円安・物価高が防衛予算を圧迫

日本の防衛予算は曲がり角に差し掛かっています。

東洋経済が報じたところによれば、足元の円安や物価高によって、防衛に必要な装備品の購入費用や新技術への対応コストが圧迫されているという実態があります。

極端な例を挙げれば、これまでは100個調達できていたものが、円安の影響で90個や80個しか買えなくなっているという「購買力の低下」が起きているのです。

この不足分を補いつつ、ドローンやAIといった新しい分野に資金を投じるためには、現状のGDP比2%程度では足りず、3%から3.5%程度、さらにはアメリカやNATOが主張する5%程度が必要になるのではないかという外圧がかかっています。

特に不透明な国際情勢や、各国のリーダーの一挙手一投足が予測不能な状況を鑑みると、防衛予算は今後さらに跳ね上がっていく可能性を秘めています。