今期は4期ぶり最終増益 29年3月期に純利益1.1兆円へ
最後に三井物産の業績を掘り下げておきましょう。
先述のとおり、26年3月期は最終減益でした。市況影響で金属資源事業が大きく減益となったほか、全体的に資産の入れ替えに伴う譲渡益が前期比で減少したことが響きました。最終減益は3期連続です。
今期(27年3月期)は、金属資源事業を除くすべての事業が増益を計画します。増益幅は特にエネルギー事業が大きく、米国ガス事業の好調や資産入れ替えに伴う譲渡益がけん引する想定です。なお、金属資源事業も減益幅は微減であり、事業環境は堅調といえるでしょう。
本決算と同時に、29年3月期を最終とする中期経営計画も公表されました。基礎営業キャッシュフローを年率7.0%、純利益は年率9.7%伸ばし、引き続き成長を目指します。また、株主還元は基礎営業キャッシュフロー比で累計50%水準を目標とし、期間中にROE(自己資本利益率)は1.8ポイント改善する見通しです。
【主な財務目標(~29年3月期)】
・基礎営業キャッシュフロー:1兆2000億円(26年3月期実績:9789億円)
・純利益:1兆1000億円(同8340億円)
・ROE:12%(同10.2%)
出所:三井物産 中期経営計画
三井物産は足元で株価が軟調ですが、今期は2ケタ増益の計画であり、また増配率は7大商社で首位、さらに自社株買いへの期待もあります。材料はそろいつつありますが、投資家の期待値はさらに高いのかもしれません。
資源市況の回復とともに、市場の評価は追いついてくるのでしょうか。中期経営計画の初年度となる今期の進捗に注目です。
