将来の豊かな生活に向けて、資産形成への関心がかつてないほど高まっています。一方で、資産形成に既に取り組んでいる層とまだ取り組んでいない層との間で、将来的な資産状況に差が生じかねないという課題も見えてきています。1万人規模のアンケートから「投資を始めた人」と「踏み切れない人」の境界線を紐解き、資産形成と向き合うための視座をお届けします。
※本稿は、大和アセットマネジメント 資産運用普及センターが2026年3月に発行した「資産形成白書2026」から〔第3章|NISA未稼働口座の状況 第1節 NISA未稼働口座に関する定量データ〕を転載・再編集したものです。
第3章|NISA未稼働口座の状況
第1節 NISA未稼働口座に関する定量データ
金融庁公表資料における買付額ゼロ円口座
新NISA開始から2年が経過した。NISA口座の総数は2,696万口座(2025年6月時点)となっており、口座開設可能な個人の約4人に1人が保有する状況まで普及した。2022年11月に岸田内閣が決定した資産所得倍増プランでは、NISA口座数を5年で当時の2倍となる3,400万口座へ拡大するKPIが設定されているため、今後も口座数増加に向けた取り組みが継続するとみられる。
口座数が増加する一方で、課題として認識されつつあるのが、開設はされたものの利用されていない「未稼働口座」の存在である。しかし、この未稼働口座の全体像が必ずしも明らかではない。
もちろん、NISAを取り扱っている金融機関は自社口座の状況を詳細に把握しているだろう。ところが、それらを取りまとめて金融庁が四半期ごと※1に(一部詳細データは年次のみ)発表している「NISA口座の利用状況調査」のデータからは、未稼働口座の実態を読み取ることは難しい。通常、未稼働口座と見做されることが多いのは、年次で発表される買付額ゼロ円の口座数である。
※1.2025年6月末時点以降は、6月末時点と12月末時点の年2回の公表予定
