「本当はPTA活動が負担だったんだと思うよ」

「でも、これで良かったんじゃないかな?」

それから2ヶ月後。再び同じファミレスに集まった村井千鶴、小林なつみに向かって、相澤美奈は言った。

「そうだね。吉田さんも結局は事実を認めて返金してくれたし」

村井千鶴が言った。

「私も、ようやくPTAを辞められたしね」小林なつみが言った。

「私も! やっぱり、ちゃんと吉田さんと話してよかった」

相澤美奈がそう言って笑った。

「吉田さんもさ、本当はPTA活動が負担だったんだと思うよ」村井千鶴が言った。

「真面目に活動していると、ちょとした支出は、ポケットマネーで処理したりするからね。吉田さんも、10年もPTA会長をやっていたから、自分だけ損な役目をやらされているって、被害者意識がどんどん強くなっていたんじゃないかな」

村井千鶴の言葉に聞き入っていた相澤美奈と小林なつみは、深々とうなずいた。

「そうだね。私たちも、吉田さんになんでも押しつけてしまってたのかもね」

「でも、吉田さんは意外ときっちりしてた方だよね。それ以外の計算はピッタリ合ってたし」

小林なつみが笑った。

「ほんと、見た目によらず几帳面な人だったんだね」

「とにかく、これで恨みっこなし。吉田さんとも仲直りしたから!」

相澤美奈がそう言って笑った。

 

※複数の事例から着想を得たフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。