適切な債券の比率は?
株と債券の比率をどう振り分けるかについては、いろいろな考え方があり、必ずしも正解があるわけではありません。
たとえば日本の厚生年金・国民年金の運用を行う年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)という機関では、この原稿執筆時点で、株と債券を半分ずつ(50/50)で運用する方針をとっています。
一方、アメリカでは古くから株に60%、債券に40%の資金を振り向ける“60/40ポートフォリオ”と呼ばれるものが有名で、最もオーソドックスな配分法とされています。
あとは運用を担う各機関が、「高いリターンを狙うためにリスクをとって株のウェートをもっと引き上げよう」とか、逆に「目標リターンを下げてでも、リスクを抑制するために債券のウェートをもっと引き上げよう」などと議論を重ねて、配分を決めていくことになります。
教養としての「債券」
著者名 田渕直也
発行元 日本実業出版社
価格2200円(税込)
