最近急に寒くなり、秋を飛ばして一気に夏から冬に変わったように感じます。秋の味覚といえば、サンマや柿にリンゴ、栗……近年では秋を楽しむ期間が短いですが、今年は豊作や豊漁で、総じて値段が下がりました。そんな日本の秋は外国人旅行者にも人気で、今や外国人が秋の味覚と紅葉を楽しむために日本に来る時代となりました。
短い秋に広がる豊作の恵みと、気候変動が彩る<秋の値段>
今年は残暑が厳しく秋が短く感じられました。秋は収穫の時期です。旬のものは豊作や豊漁となると値段が下がり味も良くなります。今年はシャインマスカット、リンゴ、栗なども総じて豊作で味が良く値段が下がりました。味が良ければ普通は値段が高いものです。しかし、供給量が増えたおかげで値段が下がるのが生きた経済の面白いところです。
近年は毎年のように地球温暖化を背景に猛暑となっています。真夏の最高気温や気温が30度を超える日数などが毎年のように記録を更新しています。気温に加えて台風や黒潮など海流の影響を受けつつ秋の味覚の供給量は決まります。これらの結果が今年の秋の味覚の値段なのです。
トランプ政権になって地球温暖化の取り組みが後退することが懸念されています。しかし、猛暑による水害や凶作は世界中で起きています。米国テキサス州では7月にキャンプ場が瞬時に洪水に飲み込まれる水害が発生して多くの人命が奪われました。CO2(二酸化炭素)排出権の取引価格は高値圏で推移しており、地球温暖化を防止する動きが大きく後退しているわけではありません。
猛暑や残暑は紅葉にも影響を与えます。今年は紅葉の時期が少し遅めでした。日本人にとって身近な紅葉が近年は外国人旅行者に人気です。紅葉の名所には外国人旅行者が多く訪れます。日本の伝統的な季節の行事が外国人にも人気なのは嬉しいことですね。
実は落葉樹の葉が紅葉するのは日本だけではありません。世界中で起こります。にもかかわらず日本の紅葉がここまで外国人に人気なのは、ある意味で日本人の自然に対する感性が世界から称賛されているからだと思います。
そうなったきっかけとして重要なのがアニメです。おにぎりやラーメンが外国人に人気になったのと同じメカニズムなのです。特にコンピューターグラフィックス(CG)で作る日本の風景はきれいでよく海外から称賛されます。アニメの聖地を巡るツアーは外国人にも人気です。特に埼玉県には聖地が多く存在します。地元への経済効果などメリットをもたらしてくれます。
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